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「南阿蘇村にみんながくつろげる空間を」インタビュー:DACCO bread + cafe 原園さん

DACCO bread + cafe オーナー原園さん

熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽にあるパン屋さん、DACCO bread + cafe。

カフェスペースや掲示板、雑貨販売などを通して、地元の人とともに空間を作り上げていく姿勢が魅力的なお店なんです。

日々、店内は地元の人たちの声で賑わっています。

今回はそんなDACCO bread + cafeのオーナー原園みどりさんに、お店についてお話を伺いました。

お店について

ーどのような方が利用されますか?

平日だけ営業しているので、遠くからいらっしゃる方よりも、普段使いで使ってくださる地元の方が多いです。年代はいろんな年代の方がいらっしゃいます。なのでなるべく本などの取り揃えも幅広い方がいいかなと思って気を使っています。一応パン屋なんですけど、カフェスペースをご利用でお飲物だけの方もいらっしゃるし、パソコンを持ってこられてお仕事される方もいれば、編みものをされる方も。打ち合わせ会議的な感じで使ってくださる方もいます。

ー編みものまで!確かに、編みものをしたくなるほどくつろげる空間というのには納得です。とても素敵な店内ですよね。

この場所は元々農協のスーパーマーケットだったんですが、それが空いていたのでお借りして、それを大工の主人が改装しました。そしてまだまだ改装の途中です。改装はこれからも終わりがないんでしょうけど(笑)

机や椅子だけでなく、壁やパンの販売スペースまで、お店全体にあたたかな温もりのある木材を使ってあるのがとても印象的です。これからも店内は日々アップデートされていく予定とのこと。とっても楽しみです。

日々の暮らし

ー2児の母でもある原園さん。1日のスケジュールはどのような感じですか?

平日、子供を送り出したあと、仕事は7時半ぐらいから始めています。まず朝お店に来たら、前日に仕込んでおいたパン生地を室温でもどして、そこからパンの形を作り、発酵させて焼いての繰り返しです。2時くらいに最後の食パンが焼きあがるまで、それまでずっとパンを作り続けている感じです。並行して翌日の仕込みもしたり、お客様がいらっしゃれば対応したりおしゃべりしたりしながら、パンを作り続けて…。なので要は1日中パンを作っている感じですね。

ー1日中パンを作っているんですね(笑) それだけやっても飽きないパン作りの魅力はなんですか?

パンは、温度とか触り方とか、少しでも条件が違うと違うものが焼きあがってくるので、そこがおもしろいですね。同じレシピだったら誰が作っても同じパンになるというわけではなくて、作り手によって変わってくるものなので、そこが取り憑かれた理由ですね。お店を何年もやって、パンをいっぱい買っていただいて言うのもなんなんですけど、まだまだ勉強中で、パンづくりには終わりがないと感じています。またはお客さんから「こういうパンが食べたい」というリクエストがあれば、それに応えて幅を広げていきたいなと思っています。お客様に喜んでいただけるものを今後もいろいろ並べていければいいなと思っています。

ー家事とも両立されているんですよね?

そうなんです。だから実際、朝起きて夜寝るまで何か料理をしている感じです。朝は朝ごはんを作るし、必要だったらお弁当を作って、家に帰ったら夜ご飯。そのくらいで体力が尽きて電池が切れるので、早く寝ます(笑)。とにかくバタバタしてます。あとは子供達がスポーツをやっていたりするので、送迎をしたりしています。だから、とってもシンプルな感じで、パンを作ってるか、子供の世話をしているかという感じですね。本当はもっと仕事に時間を割けるといいかと思うんですけど、やっぱり子育てってとても大事だと思うので、今は平日(火〜金)だけ営業をしています。

子育てをとても大切にし、仕事との両立を図っている原園さん。パンに込められた愛情からも、原園さんの優しさが伝わってきます。

熊本地震を経験して。南阿蘇村にみんながくつろげる空間を作りたい

ー熊本地震の時には、土砂崩れや阿蘇大橋の崩落など南阿蘇村には大変な被害がありました。お店はいかがでしたか?

幸い、機械等はオーブンを修理したりすれば営業再開できるくらいでした。
やっぱりですね、こういう飲食スペースがあると、地元の方が集まってお話しされるんですね。だからお話しする場所を早くご用意できたらいいなと思って、なるべく早く再開しようと頑張りました。前とまったく同じようにできなくても、できることから始めようと。そして地震後、約1ヶ月で営業を再開しました。

ーみなさんの反応は?

予想通りと言ったら変なんですけど、みなさんしゃべりたいことがいっぱい溜まっていたようで、再開後は、みなさんここに来て何時間でもしゃべっていらっしゃいました。体育館やだれかの家でっていうわけにもいかないしですね。他の飲食店も結構ダメージが大きかったですし、地震後はきっと場所がなかったんですよね。コーヒー片手にもう何時間でもおしゃべりしていらっしゃいました。

今でも仮の店舗で営業されている方もいらっしゃるし、結局お店を再開できなかった方もいらっしゃいます。仮設住宅の方はほとんど出られているけれど、今は災害公営住宅というのができて、そちらに移られる方や、もしくは元の場所に新築される方もいて、ちょうど引越しのタイミングで住居の不安もあったりするかと思います。そんななかでホッとできる場が提供できれば良いなあと思いながらやっています。

未だ南阿蘇鉄道は完全復旧には至っておらず、DACCOの最寄駅である「加勢駅」にも電車が来ていません。近くには仮設住宅や災害公営住宅で暮らしていらっしゃる方もたくさんいます。そんな中で、地元のみなさんにくつろげる場を提供しようとしていらっしゃる原園さん。

子供づれのお母さんや、パソコンでの作業のために利用される方、井戸端会議に利用される方、原園さんとのおしゃべりを楽しみにやって来られる方。地元の人に原園さんの思いはしっかり届いているようです。

ものづくりにかける思い

-どのような思いを込めてパン作りに取り組んでいらっしゃるのですか?

なるべく地元のもの、もしくは近いところのものを使おうと思っています。特に、同じものがあるんだったら南阿蘇村産のものを積極的に使うようにしています。阿蘇の美味しい牛乳を使わせてもらったり、近所の農家さんの平飼いのたまごを使ったり、そういうことを心がけています。

それが一番自然で一番いいと思うので。

もう一つ心がけているのが、パンは日常のものなので価格が高くならないようにしたいということです。オーガニックの小麦粉も使ってみたいのですが、そうすると小麦粉の価格だけでも4倍になってしまい、パンの価格もかなり高くなってしまいます。もうちょっと気軽に食べていただきたいということで、素材の選び方に気を使っています。

体にすっと入ってくるようなものを、作れたいいなと思っています。

ーミャンマーの雑貨屋さんdacco.とのPop-Upショップが開催されていますが、dacco.さんとものづくりで共通していると感じる点はありますか?

今回たくさんdacco.さんの商品をお預かりし、見せていただいて、作り手の思いを大切にされているなと一番に感じました。作り手の思いを大切にしながら、お客様に喜んでいただけるようにというような、シンプルな考えで動いているのが共通しているのかなと思いました。
パンも主食ではあるんですけど、一方で嗜好品であり日々のお楽しみという側面もあると思うんですよね。ちょっとしたエッセンスと言うんでしょうか。そういう意味でみなさんに、「わあっ!」て言ってもらいたいなと思いながらパンを作っています、dacco.さんも同じで、素敵なアクセサリーを身に着けることで「わあっ!」て、気分が明るくなって、そういう気持ちを届けたいと思いながらものづくりをされているんじゃないかなと思いました。


Pop-Upショップに関してはこちらの記事をご覧ください。

地元の素材を生かしたパンやカフェメニュー

DACCOの赤い扉を開けると、目の前にはおいしそうなパンがずらり。

定番のものから、季節の食材を使ったパンまで、たくさんのパンが並んでいます。

すべては紹介しきれませんが、ぜひ写真を通して、こんなにおいしそうなパンがあるのか〜!とイメージを膨らませてみてくださいね。

南阿蘇村のDACCOまでドライブした帰りに、パンを片手に久木野でピクニックや、白川水源でまったりと過ごすのも素敵です。

カフェメニューも充実!

旬のフルーツを使ったフラッペ。今回の取材でお邪魔した時(9月)には「みなみあそ苺フラッペ」と「ミャンマー マンゴーフラッペ」がありました!

残念ながら苺フラッペはそろそろ終わってしまうそうですが、次のフラッペも楽しみです!

インタビューを終えて

インタビューを終えて、DACCOが地元の人に愛されていることを強く感じました。

取材中にもお客さんが一人、また一人とやってきて、原園さんと楽しそうにお話をされている姿が印象的でした。

南阿蘇村に移住され、この地に開業されてから9年とのことですが、ここまでDACCOが地元の人に愛されるお店となっているのは、一重に地元の人を包み込むような空間作りを心がけていらっしゃる原園さんの努力あってこそだと感じました。

そして原園さんが心がけていらっしゃる「シンプルであること」について。それは、作る時の思いを大切にしながら、そして同時にお客様に喜んでもらえるような商品を届けることでした。

このシンプルさは、情報が飛び交い、忙しさに追われている私たちの日常生活の中で忘れてしまいがちなことではないかなと思います。

シンプルであることが一番難しい。それを日々実践されているDACCOの原園さんがお店について語る時の笑顔はとても素敵でした。

DACCO bread + cafe


住所▶︎熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽1895-1
営業日▶︎火曜日〜金曜日
営業時間▶︎11:00〜17:30
公式FB▶︎https://www.facebook.com/Dacco373/

期間限定で開催中のミャンマーハンドメイド雑貨のお店dacco.さんのPop-Upショップもお見逃しなく!

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